社内研修としての公認ファシリテーター養成講座を行う理由とは・・・?(東京海上日動火災保険 愛媛支店様の事例)

社内研修としての公認ファシリテーター養成講座を行う理由とは・・・?(東京海上日動火災保険 愛媛支店様の事例)

 

8月、10月の名古屋での東京海上日動火災保険保険株式会社(以下東京海上日動)での社内養成講座に続き、今回は同社愛媛支店様からのご依頼で、SDGs de 地方創生公認ファシリテーター養成講座を開催。12名のファシリテーターが誕生しました。

 (参考)「初!社内研修。SDGs de 地方創生公認ファシリテーター養成講座@東京海上日動火災保険株式会社」

https://sdgslocal.jp/2020/09/25/tokiomarine/

 

なぜ、東京海上日動では、これほどまでに公認ファシリテーターを社員養成するのでしょうか・・・?

 

社内研修としての「SDGs de 地方創生公認ファシリテーター養成講座」とは

カードゲーム「SDGs de 地方創生」は、ファシリテータ―養成講座を受講いただければ、どなたでもファシリテータ―(講師師)としてゲームを実施運営することができます。

これを社内研修として実施することで、社内で複数のファシリテータ―を同時に誕生させることができます。

これにより、東京海上日動火災保険株式会社(以下「東京海上日動」)の組織内での研修としてゲームを実施できるほか、東京海上日動のクライアント企業様に向けて実施することも可能となります。

  

実施の背景

SDGsや地方創生に取り組もうとする機運は全国各地で高まっています。

愛媛県内では2016年7月愛媛県、2018年2月松山市、2020年2月今治市、2021年3月宇和島市と続々と東京海上日動が包括連携協定を締結しました。

その中で今治市との包括連携協定に基づく事業の一環として、2020年10月、今治市営業戦略課の住吉氏が東京海上日動に向けてSDGs de 地方創生の研修を実施しました。今治市内の事業者から「SDGsに取組みたいがどう取組んでよいか分からない」という声が東京海上日動、今治市役所の双方に届いていたことを踏まえた、両者による共創的なコラボレーションとなりました。

(参考)

東京海上日動と今治市役所との連携協定の締結

https://www.city.imabari.ehime.jp/kikaku/minkan/TMNF/

 

東京海上日動では愛媛県内での地域貢献活動として、女性を中心とした「さくらひめ部」を立ち上げ、SDGsや地方創生の活動をされています。

この活動の背景には、これだけ先の見通せない不確実な時代において、通常の事業活動だけでは解決できない地域課題・社会課題があることから、女性ならではの視点や柔軟な発想などこの活動を通じた新たなつながりを資本として社内外の活動を充実させ、地域に貢献する/地域に寄り添うヒトになるという狙いがあるそうです。

こうした取り組みも相まって、東京海上日動愛媛支店として「自らがリーダーとなって地域課題を解決したい」という思いから、さくらひめ部のメンバーを中心に社内で公認ファシリテーターを養成していくことになりました。

 

実施の目的 ~事故があったときだけの貢献ではなく、課題を解決するための貢献へ~

養成講座の冒頭、東京海上日動愛媛支店長の伊藤氏は話します。

 『我々東京海上日動は、保険の商品力を高めることによって地域課題、社会課題を解決していくことが重要なミッションです。そのためには、そもそも課題が何かを把握する必要があります。

わたしたち自身がSDGsを理解することによって、目の前の業務だけでなく、世の中の課題に目を向けるようになっていきます。地域課題、社会課題捉えるようになることで、それを解決するための保険商品とは何か、この保険商品はどのように役立ち得るのか、といった観点で日々の仕事にも向き合うようになっていきます。ファシリテータ―としてSDGs de 地方創生ゲームを活用していきたいと思っています。事故があったときのみの貢献ではなく、課題を解決するために保険はどう貢献しうるのかを考え、商品の魅力を高めていきたいと考えています。』

 

養成講座の実施に向けた想い

奥谷歩美 氏(愛媛支店松山支社)

当社では、過去よりCSR活動に活発に取り組んでおり、社員や代理店さんが一体となって清掃活動や、「みどりの授業」「ぼうさい授業」という小学校・特別支援学校にて実施する出前授業などを実施してきました。これまでも地域社会への貢献や活性化のための様々な取り組みを行ってきましたが、2020年度に「どうすればもっとお客様や地域社会の“いざ”をお守りできるのか?」「SDGsや地方創生の取組みを地元・愛媛に密着している女性社員を中心に盛り上げられないか?」という思いから、愛媛エリアへの具体的貢献により経営理念の実現を目指す、“さくらひめ部”が愛媛エリアに根付いて働く女性社員を中心に、組織を横断して発足しました。

とは言っても、「SDGsという言葉」はよく聞くようになったもののテーマの規模が大きく感じられ、実際に自分たちが何をしたらよいのか?どうすれば地域社会に貢献できるのか?など、取り組み方が不明確な状態で、手探りでディスカッションを重ねていました。そんな中で、カードゲームがSDGsの理解に近道だというお話をお聞きし、実際に参加させていただいたというのがキッカケです。達成する目標が見える化されていること、プレイヤーによって立場が異なり、また必要な資源も示されていることで様々な方と協力・連携して目標に向かうということがイメージできました。行動がどのような結果へ繋がるか考えながらプロジェクトを展開させたことなどにより、楽しみながら本質を理解することができました。弊社は『100年後もお客様や地域社会の“いざ”をお守りする会社として、あらゆるステークホルダーと社会の価値を共創し続け、当社における全ての事業活動を通じて、社会課題解決へ貢献していく』ことを掲げています。ひとりひとりがそれを真に理解して行動に繋げるために、“さくらひめ部”のメンバーがこのカードゲームを通じて、まずはまわりに『同じマインドを持った仲間』を増やしていくことが非常に有効であると考えています!愛媛県が日本の女性を表す「さくら」と「ひめ」をかけあわせて育成した“さくらひめ”の花言葉、『希望』『君に微笑む(愛顔)』にもあるように、弊社“さくらひめ部”のメンバーが安心と安全をお届けしきり、『希望』を持ちながら、愛媛県を『愛顔』にしていきます!

大人だけでなく愛媛エリアの将来を担う子供たちにも想いをお届けし続け、身近なところからみんなで力を合わせて、地元・愛媛を、そして日本を、さらに地球を!よりよいものにしていきたいと考えており、そうすることで弊社も“GoodCompany”として発展していけると思っています。

 

津村侑子 氏(愛媛支店今治中央支社)

SDGsは世界共通のゴールだけあり、今後の地方創生に向けて大きな柱になると感じていました。まずは社内でカードゲーム体験会を開催し、今治市職員の住吉さんによるSDGs de 地方創生カードゲームと当社による基礎知識研修を合わせたパッケージ型研修も開発してきました。今回、養成講座を受講したことで、私達自身がカードゲームのファシリテーションも出来るようになり、市内の事業者様の様々なニーズに応じてSDGsの取り組み支援ができる体制が整ったと思います。今後の包括連携協定の進展に向けて、SDGsを軸に地域課題解決のお手伝いをしていきたいです。

また当社代理店さんやお客様向けにカードゲームの体験会を実施し、この地域をより良くするために一緒に活動していきたいです。連携協定の取り組みのなかで、市内の事業者様に活用を提案していきます。

地域の様々な立場の皆さまとSDGsでつながっていくこと自体、とても前向きで素敵なことだと感じています。

2030年のSDGs達成期限に向けては、ゴール17のパートナーシップの進展が重要だと思っていますので、地域の皆さまとつながり、お互いから見た地域の課題を認識し、コミュニケーションを重ね、より地域に根付いた会社にしていきたいと考えます。そして、取り組みを通じて保険の魅力の向上に活かしていきたいと思います。

 

住吉淳 氏(今治市営業戦略課)

SDGs de 地方創生は、地域の人々を幸せにするために、既存の考え方をシフトさせる重要性を体感できるゲームであり、あらゆる部門の職員の行動変容を促すことができる素敵なツールだと思います。

私がこのゲームに出会ったのは、2019年の四国の自治体の中堅職員が集まる研修でのことです。研修後も、面白さやモヤモヤが余韻として長く残り、同時に腑に落ちたところもありました。そしてこのゲームをもっと知りたいと思い、公認ファシリテーターになりました。その後、市役所内の研修として、また企業研修として、これまで20回程度ゲームを実施してきました。

私自身、公認ファシリテータ―となって3つの大きな変化がありました。

まず1つ目は、自身の物の見方・考え方が柔軟になったことです。自分の部署で課題を解決しようとすると事務処理に時間がかかり、すぐ行動に取りかかれないことでも「これなら○○課と××課が連携して取組んだ方が早い」といったように、頭の中で課題と部署が「つながる」ようになりました。

次に2つ目が、SDGsの考え方に基づいて実際にアクションを起こし、これまでにない市の新たな取組につながったことです。東京海上日動との連携は勿論のこと、ゲームを体験した事業者さんから行政と連携した取組を提案され、学校現場、人事部門、環境セクション、所属課の別係、そして自身の業務の助けとなるような取組を実施できました。

そして3つ目が、職場内外に新たなつながりができ、コミュニケーションが円滑になったこと。約20回のゲームの積み重ねにより、職場内では、後輩から相談を受けるようになったり、上司から意見を求められることも多くなりました。職場外においても、ゲームや、自身の業務にも興味をもってもらったりと、気持ちが明るくなる前向きなつながりができました。

今治市では、最上位計画である総合計画や今治市版総合戦略にSDGsを紐づけ、取り組みを加速させています。そして、東京海上日動と包括連携協定を締結することによって、同じ地域で未来を構想でき、様々な分野で課題解決のためのアイデアが生まれます。

最後に、私はカードゲームを実施しているとき、いつも”生身の人間”として見られている気がして緊張します。言い換えると、公務員かどうかというより、人として信頼に値するかどうかを見られている気がしているのです。それはSDGsや地方創生いう、一つの地域や一人の個人では決して完結できないものが「問い」として投げかけられ、ゲームを通じて皆さんと共に理解を深めていくからです。毎回、反省と発見と新たなつながり、そして自分にエネルギーが生まれるのを感じています。ゲームの場で共感し合ってできたつながりは、業務においてもプライベートにおいても貴重なものです。その意味でも、ゲームを通じて得た価値観や出会いは大きな財産だし、こういった仕事とプライベートの間を大事にしたいです! 

 

ライターあとがき(事務局・(株)プロジェクトデザイン竹田法信)

組織で公認ファシリテーターになった人の多くが「ファシリテータ―になったことで意識が変わった」と言います。ある方は「これまでの自分は組織の歯車だったと気づいた。今は組織の肩書も活用しながら、自分の思いを起点にして組織の外とも繋がり、仕事とプライベートの垣根が分からなくなった」と伝えてくださいました。

 SDGsの達成や地方創生を実現するためには、個人の力は小さく無力であると感じてしまいがちです。これは、地域だけでなく、大企業や官僚組織に所属している人にも同様のことが言えます。しかし、自分の力が小さな波紋となり、渦となり、「自分の外側の世界」を変えていく力になっていく可能性を組織の誰もか感じることができるとすると、本当に外側の世界が変わっていくと思っています。

 その意味でも、東京海上日動様のような大きな組織で実施させていただけたことは意義深いと思っています。一般的に、大企業の総合職は全国転勤が珍しくありません。そのようなスタッフが地域に入っていくツールとしても、SDGs de 地方創生公認ファシリテーターは武器になります(「どうせ数年でいなくなるのだろう」という見られ方だと地域に入っていくのは難しいですね)。

 

 ※SDGs de 地方創生を組織内で研修として実施させていただくことが可能です。また、貴組織に出向かせていただき、組織内研修として公認ファシリテーター養成講座を行うことも可能です。お気軽にこちらよりお問い合わせくださいませ。

 

以上